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夫婦の会話のすれ違いの8割は、交流分析で直すことができる

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心理カウンセラーの上級資格を取得するために勉強してるんですがその中で交流分析という精神科医エリック・バーンによって提唱された理論が登場しました。

この理論を理解すれば夫婦の会話のすれ違いの8割がた交流分析で直すことが出来るのではないかと思ったので説明します。

 

ざっくり説明すると人の中には3つの自我のモデルがあって

1.親の自分

2.大人の自分

3.子供の自分

にわけることができるというものです。

 

具体的には

1.親の自分

「厳しい」「厳格」など過去に親など外から取り入れた、思考・感情・行動パターン

 

2.大人の自分

「冷静」「落ち着いている」など現在の状況に対する自主的な、思考・感情・行動パターン

 

3.子供の自分

「無邪気」「あまり考えない」など過去の自分が子供のころに体験した、思考・感情・行動パターン

 

大人の中には、この3つのモデルが存在しています。

だれしも無邪気になったり、後輩に対して厳格になったり、物事を冷静に判断したりしています。

 

その時々の状況でこの3つのいずれかが顔を出します。

恋人や友人と一緒にいるときには甘えたり、すねたり3.子供の自分が出てきます。

後輩や小さい子供の前では優しくしたり厳しくしたり1.親の自分が出てきます。

そして社会生活を送っているときの大半は冷静で合理的な2.大人の自分が出てきます。

 

それぞれの状態になっているときのメリットデメリットがあります。

1.親の自分

メリット:良心やモラルが強くなる、やさしく愛情深くなる

デメリット:批判、命令、指示に聞こえる。

 

2.大人の自分

メリット:感情に左右されない冷静で合理的な判断ができる

デメリット:冷淡な人に見られやすい

 

3.子供の自分

メリット:本能や感情で動くことができ天真爛漫、好奇心・創造力の源

デメリット:社会性から逸脱しがち、攻撃的で敵対心を生みやすい

 

さて、この交流分析ですが人とコミュニケーションする場合に1.2.3の状態が一致している時は良好な関係ですがこれがクロスするとKYになったり話が噛み合わなくなってトラブルになったりします。

 

図で説明すると

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が良好なコミュニケーション

 

会話の例で言うと

例1:

A:「レポートを書いてくれますか?」(2から2への交流)

B:「はい。私はメールでそれを送るところですよ」(2から2への交流)

 

例2:

A:「映画見に行きたい?」(3から3への交流)

B:「行きたい!何見に行くの?」(3から3への交流)

 

と話が噛み合って良好なコミュニケーションがとれています。

 

一方クロスした関係は図にすると

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が噛み合っていない状態の一例です。

 

会話の例で言うと

例1

A:「レポートを書いてくれますか?」(2から2への交流)

B:「分かってるよ。そのうちやるから!」(3から1への交流)

1.2.3.が噛み合っていないので

A:「キサマその態度はなんだ、ふざけてるとクビにするぞ」

となります。

 

例2

A:「部屋は片付いてるかい?」(1から3への交流)

B:「はい。私は丁度これからやるところですよ」(2から2への交流)

A:「私は、あなたのそういう態度が信じられないな!」(1から3への交流)

2で返して欲しかったBさんは噛み合わないからカチンと来て感情的になり

B:「私の言うことを少しは信じてよ!」(3から1への交流)

となります。

 

これは家庭のトラブルで良くあるのではないかと思ったのです。

夫は1もしくは3で接しているのに妻は常に2で返していたり

妻が常に1で接していて夫が2で応じるので話が噛み合わない

 

会話例でいうと…

例1

夫:「おなかすいたー」3で投げかけている

妻:「手が放せないからレンジで温めて食べて」2で返している

夫:「疲れて帰って来てるのになんだ、その態度は」夫ムカついてついつい1になる

妻:「?事実を言ってるだけでしょ?」

夫:「お前とは話が合わん!」1で感情的になってる

妻:なんでキレているか理解不能「なんで怒鳴られなきゃいけないの信じられない!!」

はい、トラブル発生です。

 

例2

妻:「いつも言ってるけど食べ終わったらさっさと食器を下げて」1で投げかける

こども扱いされたと思った夫は

夫:「なんでそういうモノの言い方しかできないの?」2で返している

妻:「何度も何度も言わせないでよ子供じゃないんだから!」1で返してる

夫:なんでキレてるか理解不能「なんで疲れて帰ってきて怒鳴られなきゃならないんだ!」

はい、トラブル発生です。

 

では、どうすればよかったのか

例1を良好な形にするには…

夫:「おなかすいたー」3で投げかけている

妻:「今日はなんとカレーだよ!」3で返している

夫:「わーいやったー」3で投げかけている

妻:「どうおいしい?」3で返している

夫:「うん!おいしい」3で投げかけている

少々バカみたいだけど良好な関係です。

 

例2を良好な形にするには…

妻:「今、テレビを見てるよね、食器下げられない?」2で投げかける

夫:「おっと、ごめんすぐにさげるよ」2で返している

妻:「いつもやってくれるといいのにな」2で投げかける

夫:「すいませんね、努力します。」2で返している

なんとも幸せそうではありませんか。

 

大体の場合家庭では

夫は3の子供の自分になりたがる傾向があり、妻は1の親の自分になりたがる傾向があると気が付きました。

 

家族と言っても対人コミュニケーションは大切です。

相手の状態が今、1.2.3のどれに相当しているかを見極めるだけでトラブルの確立はグッとさがります。

さらにお互いが平行な状態になるように努力すれば家庭内のトラブルの8割は直すことができるのです。