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ドキュメンタルは総合格闘技

GWに突入に合わせてドキュメンタルのシーズン5が配信されました。

楽しみですね。

 

 

このドキュメンタルですが、これはお笑いの総合格闘技と言っていいと思います。

総合格闘技というのはUFCのようなメジャー団体から修斗のような小さな団体まであり、ルールは若干違うのですが基本、打撃、投げる、極めるという要素で構成されています。

 

打撃というのは空手、キックボクシング、ムエタイなどをルーツにする選手がいます。

投げる&極める、というのはレスリング、柔道、柔術などの選手がいます。

そのどちらも同じ条件でリングに上がり、一番強いのは誰か?というのを競い合います。

 

一方ドキュメンタルは一発ギャグ、ツッコミ、ボケなどあらゆるお笑いの技術を使っての6時間の笑った者が負けて最後に残った者が勝者というシンプルかつ大胆な試みでした。

 

最初に思ったのは果たしてこれは、勝負になるのか?という点でした。

しかし、そこで繰り広げられたのは狂気や反則スレスレの(むしろ反則の)攻防でした。

ルールや出演者の技術の高さ故に成り立つ、まさに総合格闘技です。

 

ドキュメンタルを語る上で外せない要素があります。

1つは破壊力があるストライカータイプ(打撃系)の芸人は想像力が豊かすぎて自滅やカウンターを受けやすくなる点

もうひとつはカウンターが怖くて手が出せなくなるパターンもあるという点です。

 

ドキュメンタルに出演の芸人さんは概ね3種に分ける事ができます。

1.ハードパンチャーの一発芸スタイルの打撃系ストライカータイプ

例:ジミー大西、くっきー、宮川大輔

2.ツッコミや被せを得意とする寝技系グラップラータイプ

例:フジワラ藤本、ケンドーコバヤシ、バイキング小峠、フットボールアワー後藤

3.どちらにも柔軟に対応出来て瞬発力もあり、粘りもあるオールラウンダータイプ

例:森三中黒沢、ロバート秋山バナナマン日村

 

大まかに分けてこの3種類です。

この3種類は総合格闘技にも全く当てはまります。

 

そしてシューターとグラップラーの違いは最初の格闘技に入った競技に依存する事が多く、

最初に打撃系の格闘技をはじめていたらやはり、打撃が得意で柔道やレスリング出身の選手は寝技が得意となります。ですから総合格闘技においては如何に自分の得意なスタイルで勝負するかが非常に重要になってきます。

 

打撃系の選手なら如何に立ち技にもっていくか、寝技系の選手なら如何に寝技に持って行くかが一つの大きな見どころでもありポイントです。

ドキュメンタルの場合にも同様の事が言えます。

一発ギャグやボケはストライカー、ツッコミや空気感のお笑い(シュール)、スカシなどは寝技と言えます。

 

ここでストライカー系の弱点はカウンターです。ストライカー系は攻撃を出さなければダメージにならないので積極的に攻撃を出して行きます。その時に相手はタイミングをしっかり合わせてカウンターを狙いに行きます。カウンターはとにかく効きます。予想していないところをピンポイントで狙われるので見えない。見えない攻撃ほど効く攻撃はありません。

 

寝技系はタックルや組んで投げる。そこから寝技に持ち込み逃がさない。というのがおおよその戦略です。すると相手は寝技に持っていかれるまでに攻撃を仕掛ける、寝技から強引にパウンドに持って行って隙きをついて立つ。というかわし方になります。寝技相手には寝技をさせないというのが鉄則なのです。

 

この2パターンはドキュメンタルにおいてもほぼ同じ展開になります。

 

ストライカータイプの芸人は一発はあるけど仕掛けたことで自分でイマジネーションを膨らませてしまい、そこをカウンターで狙いに行ったり、グラップラータイプの芸人はじわじわとやられたら嫌な攻撃をしつこく、しつこく狙ってきます。

 

そうするとストライカータイプの芸人は攻撃(笑いの仕掛け)を出せなくなります。

 

単純に何が面白いかわからなくなる場合もあるみたいですがこれは完全に実力の差が出ている場合にはおきます。(何をしても何をしなくてもやられるみたいな感覚になる事はあります。)そうすると大体は自滅覚悟で突っ込んできます。そこを仕留められてKOします。

 

攻撃が出せなくなると膠着状態が続いて試合にならないのでレフリー(ドキュメンタルの場合は松本人志)がファイトを促します。

 

膠着状態からの状態だと、ついつい反則スレスレの攻撃が有効打になってきます。その反則こそがドキュメンタルにおける下ネタです。

 

総合格闘技も現在のルールになりMMAの選手がたくさん出る前には血みどろの殺し合いスレスレの戦いをしていました。そこでルールを改正に改正を加え現在の形になるのです。

なので下ネタの破壊力や過激さがついつい有効打になってしまうのです。

しかし、強いものは強い(面白いものは面白い)というノールールならではの戦い方になるのも仕方がないことかもしれません。

そこも一つの見所ですね。

 

現在での総合格闘技はルールも厳格化され選手も戦い方を熟知しているというのもあり、信じられないような身体能力の選手がゴロゴロ登場して非常におもしろいのですが、ドキュメンタルもそのような超人が生まれてくるのでしょうか?

生粋の ドキュメンタル芸人みたいな

 

さて、格闘技でもドキュメンタルで私が一番みたい結末はたった2種類のことしかありません。

ひとつは死闘

もうひとつは圧勝

 

この2つしかありません。

 

さぁドキュメンタルシーズン5は死闘になるのかもしくは圧勝になるのか

楽しみで仕方がありません。

 

 

katayamaryosuke.hatenablog.com

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